研究内容

交通まちづくりの新しい計画手法を開発し適用するために、ビジョン構築部会、調査体系部会、制度設計部会の3部会体制で研究活動を行います。

ビジョン構築部会は、逆都市化社会、超高齢社会、低炭素社会といった長期トレンドを踏まえ、望ましい生活像を描き出し、その必要性を政府などの意思決定者と住民などステークホルダーに分かりやすく説明する手法の構築を目標とします。

  • クルマ依存社会の中で見失われた、人中心の交通計画の備えるべき価値観や施策評価基準の再整理
  • 過去の都市交通ビジョン構築事例のプロセスの検証、類似事例の参考となる問題構造のプロトコルと解決策の整理

調査体系部会は、交通-景観-都市計画が一体となった調査・解析技術を開発し、パーソントリップ調査に替わる価値創造型の新しい交通まちづくり調査体系の提案を目標とします。

  • 交通-景観-都市計画の調査・解析技術に関する掘り下げた討議
  • 地域資源と移動実態の総合データプラットフォームのアーキテクチャ提案
  • これを用いた交通-景観-都市計画の総合的な政策立案の展開

制度設計部会は、都心活性化や集約型都市構造の実現といった交通まちづくりの目標達成を支える計画制度の提案を目標とします。

  • 「交通まちづくり基本計画(仮称)」を策定し合意するためのしくみ(計画の体系、合意形成のしくみ、意思決定に資する計画情報を作成し提示するしくみと手法など)の検討
  • 施策を実施し実現を図るためのしくみ(土地利用に関わる規制・誘導・事業のしくみ、交通サービスの提供を実現するしくみ、財源確保のしくみなど)の検討
  • 人材育成のしくみ(交通まちづくりの担い手を育成するしくみなど)の検討

また、併せて組織される企画部会は、各部会の成果を情報発信し議論する機会を企画するとともに、最終的に「交通まちづくり基本計画ガイドライン(仮称)」としてまとめて出版することを目標とします。